2025年04月12日
【制作実録①】自作CMSを選んだ理由WordPressではできなかった開発の裏側とは?

当サイトはWindowsのデスクトップから簡単にブログを更新できる「要塞」というシステムを採用しています。
「聞いたことない」という声が聞こえてきそうですが、それもそのはず。
私が完全オリジナルで作ったNCMS「ノンコンテンツ・マネジメント・システム」なので、聞いたことがなくて当然です。
参考までに概要をまとめておきます。
- サイト表示はHTMLで構成されておりとても軽い
- ブログ〜HTMLをWindows上から投稿・管理・修正
- お問い合わせにメールを使っていない
- データベースは一切使用していない
- サーバーに管理画面がない
詳しい話は省きますが、CMSのように使いまわしが良く、軽くて速い。
それでいて、サーバーに来る悪意あるBOTの攻撃を無意味にする。
そんな管理システムを採用しています(セキュリティーには気を使いました)。
と、紹介しましたが2025年4月14日の時点では完成しておらず。 機能の一部はウェブサイトがないと完全連携とまでは行かないのです。
本内容は、そのNCMSを作成するまでの記録を残す為に作成したものです。
この内容がいつか誰かの役に立てば幸いです。
なんでも作れる?ワードプレスで作るシステム要素
そもそもの話になりますが、なぜCMSを独自で開発しようとしたのか?というお話。
ある日営業さんからとあるお話をいただきました。
「ECサイトなんだけど作れますか?」という単純なお話を頂き、「全然大丈夫ですよ」と軽く答え
脳死状態でEC=ショッピファイでいいかな?という形で作成を始めます。
営業さんのお話はありがたいのですが、たまに適当に受け答えされる方もおり、話を聞いていないことも多々あります。
実際今回もサイト作成後に「決済がいりません」という、根底を揺るがす事実が発覚。
どうもそのお客様は「店舗で作ったお弁当を事前に予約させたい」というお話だったようです。 その為、決済機能は逆に店舗の方で混乱を呼びそうで、店頭に来た時に支払いを済ませたいということだそうです。
マジかよ・・・と思いつつ、それならショッピファイはオーバースペックどころか邪魔になると判断し ワードプレスに製作の場を移す事に相成ったわけです。
ECサイトと予約システムに最適なCMSは無い?
ワードプレスにせよ、ECサイトにせよ、予約システムにせよ正直に言って最適と呼べる管理システムはございません。 2025年現段階で言えば、HPを作るならHTMLかワードプレス。 ECサイトならショッピファイやECキューブ、予約システムならフルスクラッチか何らかのシステムを利用することが多く それぞれ別々の管理システムが導入されています。
それは店舗も同じで、大企業のフルスクラッチを除くと同じシステムで店舗もサイトもECサイトも、予約システムも管理できるという 優れた機能を持つものは世界中探してもありません。
その為、あらゆる情報がバラバラに管理されており分散化して ECサイトの売り上げを上げるならこの会社、HPのアクセス数を上げたければこの会社のように更に分散化しており とてつもなく効率が悪い状況が続いているのがWEB業界。
特に今回のように「決済が絡まない」ECサイトや予約システムは地味に要望が多く WEB製作業者からすると「面倒な依頼」に分類されています。
「そうか…なければ作ればいい!」
ワードプレスで作るカートシステム
とはいえ・・・いきなりCMSを作るわけにはいかず、WPで製作を始めます。
ワードプレスでECサイトを作るにあたり、一番最初に選ばれるのはプラグインの「WooCommerce」だと思いますが・・・
いやいや、決済が絡まないならば「Contact Form 7」と連携したカートと管理画面を自作した方が良いでしょう。
やる事は単純なお話で「カートを作る」「管理画面を作る」「サンクスメールを送る」「商品ページを作る」
そのどれも「サイト制作の知識が無い素人が管理しやすい」ものである事が重要となります。
顧客の予算的にもお問い合わせから自作と言うわけにもいかずコンタクトフォーム7と連携をさせてカートをPHPやJSを利用してサクサク作って行きます。
今回のお話の場合、配送などを考慮しないで済んだのもプラスに働きます。
たったのこれだけの話です。
物理時間の1週間も掛からず作成をしていきますが、問題はセキュリティー面が脆弱な事
知っての通りWPはとても狙われやすいのでそのあたりも考慮すると少し時間がかかります。
作るだけなら簡単。
だけど実装となるとその数倍の時間と労力がかかり、そして誰も評価をしてくれない地味な作業となります。
ワードプレスで作る予約システム
このお話は補助金関連の製作であったため「席の予約」も必要とのことでした。
ただ、上記ECサイトと構造的には同じであるため、これも迷わずスクラッチを選択して作って行きます。
ほぼほぼコピペで済むので作成は簡単です。
ただこれをショッピファイでやれ!といわれると話は違います。
ショッピファイはデーターベースのデータを公開していないため、別サーバーからデーターベースに接続せねばならず
とてもめんどくさい事になります。
改めてワードプレスにして正解でした。
これだけ作っても「プラグイン」数はたったの4つ。(自画自賛) 中にはプラグインをしこたま使う人もいますが、ECや予約システムでプラグイン有りで作ると 後で修正が地獄と化します。
ヒトサマガツクッタモノハドウシテコンナニツカイニクイノカ?
自分で作ったものを自分で弄るよりも、他人様が作ったものを修正する方が遥かに手間がかかりますよね?
これも、誰も評価してくれないポイント
ワードプレスの限界!最大の問題点と暗礁に乗り上げたWEBサイト
ほとんど何でもできる様に見えるワードプレスにも出来ないことは多い。 例えば食べログやココナラなどのポータルサイトは難しい。 再現できないのでは無く、会員が多くなればなるほど情報量が莫大になり、とてもワードプレスで実現するのは現実的じゃないのです。
例えば、セキュリティーにも限界がある。 小規模サイトならともかく大規模なサイトや知名度の高い大企業だとあまりにも穴が多い それらを防ごうとすると、今度は上記のように情報量の限界で重くなってしまい使い物にならなくなる。
HPが重い? それワードプレスが原因かも?
せっかく綺麗に作ったサイトもワードプレスなら、時間と共に重くなり 快適とは言えない状態になる場合もある。 年々増える機能の追加、データーベースの肥大化、プラグイン
修正が多いとさらにゴミ情報が増えてしまいます。
そこにデザイナーが大好きなフォント、鬼のように重いアナリティクス、何もしてないのにエラーになるジャバスクリプト それらが重なるともう目も当てられない。
とてもじゃないがワードプレスでシステムを追加していくのはお勧めできないのである。
続く